怪獣と赤髪の少女 プロローグ

「おい、ジョット!ベータ!チリカ!おまえら一体なんのつもりだ!」
 一人の男が、いや、男だったものが箱の中から叫んだ。その前に立つ3人は口々にいった。
「本当に申し訳ありません」
「悪いがこうする以外方法がないのだ」
「……と、いうワケ。ごめんね……」
バタン、という音が、静まり返った空間にひびいた。何かが箱のまわりに貼り付けられる様子が、箱の中のものにもありありと伝わってくる。しかし、眠気が沸き起こってきた。
「くっそおお!おまえら……俺をここから出せっ!おいっ!聞いてんのか?ちょっ、ちょっとまて。いくなよ、どうしろっていうんだよっ!ここ…か…ら出………」